自分でできる洗濯機掃除の完全ガイド

洗濯機 掃除 掃除

洗濯機掃除の基本的なやり方

必要な道具と準備

洗濯機掃除を始めるにあたって、まずは必要な道具を揃えることが重要です。基本的に必要なものは以下の通りです。

・ ゴム手袋(手荒れを防ぐため)
・ 歯ブラシや古布(細かい部分の汚れ落とし用)
・ 綿棒(細かな隙間の掃除に)
・ バケツや洗面器(水を汲む・つけ置き用)
・ 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
・ クエン酸または酢(カルキ汚れや臭いの中和)
・ 中性洗剤(外装やフタの掃除に)

準備段階では、電源をオフにし、できればコンセントから抜いて安全確保をします。次に洗濯槽の中を一度確認し、大きなゴミや衣類などが残っていないかをチェックしましょう。

洗剤やクリーナーの選び方

洗濯機掃除で使用する洗剤は、大きく分けて酸素系と塩素系の二種類に分かれます。以下にそれぞれの特徴と使い分けを説明します。

酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
環境負荷が少なく、洗濯槽に残ったカビや皮脂汚れに効果的。発泡作用で目に見えない汚れを浮かび上がらせてくれます。
塩素系漂白剤
強力な殺菌力があるため、重度のカビや臭いが気になるときに使います。ただし、素材への負担や刺激臭に注意が必要です。

使用頻度が高いのは酸素系です。毎月の定期的な掃除には酸素系漂白剤、年に1〜2回の大掃除には塩素系漂白剤を使うというのが理想的です。

手順ごとの詳細な解説

1. 洗濯槽の空洗い
最初に槽内の目立ったゴミを取り除きます。ホコリや髪の毛などは乾いた布や掃除機で吸い取っておくと作業がスムーズになります。
2. 酸素系漂白剤を溶かす
50〜60度程度のぬるま湯10Lに対して100g〜150gの割合で過炭酸ナトリウムを溶かします。
3. 洗濯槽に注ぎ入れる
給水を最大水位まで行い、溶かした漂白剤を投入します。槽洗浄コースがあればその機能を使います。
4. つけ置き時間の確保
約2〜6時間つけ置きし、汚れが浮き上がってきたら再び標準コースで回します。
5. 浮いてきたゴミの除去
ネットやおたまなどで浮いてきた汚れをすくい取ります。
6.排水・すすぎを行う
槽洗浄コースの後は、さらに1回標準コースですすぎを行うと残留洗剤が減ります。
7. 外装とフタの掃除
中性洗剤を含ませた布で拭き、最後に乾いた布で仕上げます。

次のセクションでは洗濯機のタイプ別の掃除方法について詳しく解説します。

ドラム式と縦型洗濯機の掃除方法

ドラム式洗濯機の特有の手入れ

ドラム式は節水性に優れる反面、カビが繁殖しやすい構造です。そのため日頃からのケアが重要です。以下はドラム式の掃除ポイントです。

扉パッキンのカビ除去
ゴムパッキンの内側にカビが溜まりやすいため、定期的に中性洗剤で拭き掃除し、黒ずみがひどいときは塩素系漂白剤を薄めて使用します。
乾燥フィルターの掃除
乾燥機能を使用する際にホコリが溜まりやすいフィルターは、毎回取り外してホコリを除去しましょう。
排水フィルターの掃除
月に1回は排水フィルターを取り外し、ゴミや汚れを水洗いして除去することで排水トラブルを防ぎます。
槽洗浄コースの利用
月1回、酸素系漂白剤を使用して槽洗浄を行うとカビ予防に効果的です。

縦型洗濯機の掃除のコツ

縦型は水をためて洗うため、槽洗浄がしやすい反面、糸くずや汚れが溜まりやすい傾向にあります。主な掃除ポイントは以下です。

槽内のつけ置き洗浄
洗浄力を高めるために40〜50℃のぬるま湯で酸素系漂白剤を溶かし、長時間つけ置きします。
糸くずフィルターの掃除
週1回の頻度でネット内の糸くずを除去。ネットに穴が開いていれば交換も必要です。
洗剤投入ケースの洗浄
取り外して水洗いするだけでなく、洗剤カスが残っていたら歯ブラシでこすり落としましょう。
フタや本体外側の清掃
中性洗剤をつけた布で拭いた後、乾拭きで水気を取り除きます。

次のセクションでは市販の掃除製品について紹介していきます。

洗濯機掃除に使える市販の製品

オキシクリーンやハイターなどの効果

洗濯機掃除で人気のある市販製品には、以下のようなものがあります。

オキシクリーン
アメリカ生まれの酸素系漂白剤で、日本版と海外版があり、海外版の方が濃度が高いです。過炭酸ナトリウムを主成分としており、槽内の黒カビや皮脂汚れ、臭いに強力な効果を発揮します。
キッチンハイター(塩素系)
強力な除菌・漂白効果があり、カビの根本から除去したいときに有効。ただし刺激臭や素材への負担に注意が必要です。
アリエール洗濯槽クリーナー
手軽に使える液体タイプで、日常的な洗浄に向いています。香りが強めの商品が多いので、無香タイプを選ぶと安心です。

これらの製品を使う際は、説明書に記載された使用量と注意点をしっかり守ることが大切です。とくに塩素系を使う際は換気を十分に行い、他の洗剤と混ぜないよう徹底してください。

重曹や塩素系漂白剤の利用方法

家庭にある重曹や漂白剤も、洗濯機掃除に有効活用できます。

重曹(炭酸水素ナトリウム)
脱臭・研磨効果があり、パッキン部分や洗剤ケース、外装の掃除におすすめです。スポンジに重曹を振りかけてこすり洗いをするだけで、しつこい汚れが取れやすくなります。
クエン酸
水垢や石鹸カスに有効です。ぬるま湯に溶かしてスプレーボトルに入れ、汚れが気になる箇所に吹き付けてから拭き取りましょう。
塩素系漂白剤
先述のように強力な除菌作用がありますが、取り扱いには十分な注意が必要です。必ず単独で使用し、目や皮膚に触れないようにしましょう。

次のセクションでは、洗濯機内部の汚れをピンポイントで落とす方法を解説します。

洗濯機内部の特定の汚れ除去方法

糸くずやゴミの取り除き方

洗濯機内部でよく溜まる汚れの一つが「糸くず」です。特に縦型洗濯機では糸くずフィルターに汚れが集中し、放置すると悪臭や排水不良の原因になります。以下の手順で糸くずやゴミをしっかり除去しましょう。

1. フィルターの取り外し
洗濯槽の内側にある糸くずフィルターを取り外します。構造は機種により異なりますが、多くは簡単に外せる設計です。
2. ブラシや歯ブラシでこする
ネット部分やプラスチックフレームに付着した糸くずやゴミをブラシでこすり落とします。
3. 水洗いで仕上げ
流水で細かい汚れを洗い流し、乾燥させてから戻します。ネットの破れがあれば交換しましょう。
4. 槽の周囲のゴミ除去
ゴミが槽のフチにこびりついている場合、割り箸に布を巻きつけたものなどを使って除去します。

これらの作業は週に1回程度の頻度で行うのが理想です。フィルターが機能しないと洗濯物の汚れ落ちが悪くなったり、機械の故障を招いたりします。

フィルターと排水パンの掃除

フィルターと同様に重要なのが、洗濯機下部にある排水パンと排水ホースの掃除です。ここもゴミやホコリ、洗剤カスが蓄積しやすい部分で、掃除の頻度が少ないと悪臭の原因となります。

1. 洗濯機を移動
排水パンの掃除には洗濯機本体を少し手前に動かす必要があります。無理に動かすと故障につながるため、二人以上で慎重に作業します。
2. 排水ホースの確認
ホースにぬめりやカビが付いていないかを確認し、内部の詰まりがないかも確認します。必要があれば、ホースを取り外して水で洗浄します。
3. 排水パンの掃除
パン内に溜まったホコリやゴミをティッシュや掃除機で取り除いた後、中性洗剤で拭き掃除を行い、仕上げに乾いた布で水気を取り除きます。

これらの作業は月1回を目安に行うと、臭いやカビの発生を未然に防ぐことができます。

掃除後の洗濯機の管理と維持

清潔を保つための使用方法

掃除をした後は、その状態をできるだけ長く維持することが大切です。以下の使用習慣を守るだけでも、汚れや臭いの蓄積を抑えることができます。

洗濯後はフタを開けておく
湿気がこもるとカビの原因になるため、洗濯終了後は必ずフタやドアを開けて通気を確保します。
洗濯物を長時間放置しない
湿った洗濯物を長時間放置すると雑菌が繁殖しやすくなります。洗濯終了後はできるだけ早く取り出しましょう。
洗剤の適量使用
洗剤を入れすぎると溶け残りやカスが発生し、槽内の汚れに直結します。パッケージの使用量を守ることが肝心です。
洗濯ネットを活用する
毛羽立ちや糸くずの発生を抑えるために洗濯ネットを使用するのも有効です。

湿気対策とカビ防止策

湿気を溜め込まないことが洗濯機を清潔に保つ最大のポイントです。以下のようなカビ対策を日常的に実践することで、掃除の頻度も軽減されます。

送風モードや乾燥機能の活用
ドラム式に搭載されている乾燥モードを使うことで、洗濯槽内部の水分を飛ばすことができます。
除湿剤や乾燥剤の設置
洗濯機のそばや脱衣所に除湿剤を置くと、全体的な湿度が下がりカビの発生を防ぎます。
槽洗浄コースの定期使用
月1回はクリーナーを使った槽洗浄を行うことで、蓄積した皮脂やカビの胞子を根本から除去できます。

日常的な使い方の見直しと、月1回のクリーニングを習慣化することで、洗濯機の寿命を延ばし、清潔で安心な洗濯環境を維持できます。

まとめ

洗濯機は毎日使用する家電でありながら、内部に蓄積する汚れやカビ、臭いなどに気づきにくく、掃除が後回しになりがちです。しかし、定期的なメンテナンスを行うことで、機械の寿命を延ばし、洗濯物の仕上がりも格段に良くなります。
本ガイドでは、洗濯機掃除に必要な道具や洗剤の選び方、ドラム式・縦型それぞれの特徴に合わせた掃除法、市販製品や重曹などの家庭用アイテムの活用法、そして汚れの種類別の対処方法などを詳しく紹介しました。また、掃除後の清潔状態を維持するための使用習慣やカビ対策についても解説しています。
大切なのは、「汚れてから掃除する」のではなく、「汚れをためない習慣を持つ」ことです。月に一度の定期的な洗浄や、日々のちょっとした気配りが清潔な状態を保つ最大の秘訣となります。特別な技術がなくても、自分でできる内容ばかりですので、ぜひ本記事を参考に、今日から洗濯機の掃除と管理を実践してみてください。
洗濯機をきれいに保つことは、衣類を気持ちよく着るための第一歩です。清潔な洗濯機で、毎日の暮らしをより快適に整えていきましょう。

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