
最近、「セスキ炭酸ソーダ」という名前はよく聞くんですが、
どんなモノでどんな効果が得られるのでしょうか。

「セスキ炭酸ソーダ」は自然由来の成分でできていて、その効果はとても幅広いものです。下記にまとめてみましたので、参考になればと思います。
セスキ炭酸ソーダの掃除効果とは
セスキ炭酸ソーダとは?
セスキ炭酸ソーダは、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)と重曹(炭酸水素ナトリウム)を1:1の割合で合成したアルカリ性の洗浄剤です。
自然由来の成分でできており、環境にもやさしいことから、ナチュラルクリーニングを実践する家庭やエコ志向の強い層などからに支持されています。
「セスキ」と略して呼ばれることも多く、粉末やスプレータイプで市販されており、汚れを落とす力が強い一方で、手肌にやさしく取り扱いやすいのが特徴です。アルカリ性のため、酸性の汚れ、たとえば皮脂や油汚れなどに高い効果を発揮します。
他の洗剤との違い(重曹・クエン酸)
セスキ炭酸ソーダは、
重曹やクエン酸とよく比較されますが、性質や用途に明確な違いがあります。
重曹(炭酸水素ナトリウム)はpH8.2程度の弱アルカリ性で、穏やかな研磨作用と消臭効果を持ち、焦げ付きや軽い油汚れなどに向いています。
クエン酸はpH2〜3の酸性で、水垢や石鹸カス、カルシウム系の汚れに効果的です。
セスキ炭酸ソーダは、重曹よりも強めのアルカリ性で、皮脂や油汚れに対する洗浄力がより高く、しかも研磨力がないため、表面を傷つけずに掃除ができるという利点があります。
クエン酸とは真逆の性質を持っており、併用することでより広範囲の汚れに対応できます。たとえば、クエン酸で水垢を落とした後に、セスキ炭酸ソーダで油汚れを取るなど、使い分けることで効果的な掃除が実現します。
セスキ炭酸ソーダの効果的な使用法
セスキ炭酸ソーダの使用方法としては、水に溶かしてスプレーとして使う方法が一般的です。
水500mlに対して小さじ1杯(約5g)を溶かし、よく振って混ぜることで「セスキスプレー」が完成します。このスプレーは、キッチンの換気扇やコンロ周りの油汚れ、冷蔵庫内の清掃、壁紙の皮脂汚れ、リモコンやスイッチ周辺の手垢落としに効果的です。
衣類に付いた皮脂汚れや汗ジミの予洗いにも適しており、スプレーして数分放置してから洗濯すると汚れが落ちやすくなります。
その他にも、粉末を直接使って排水口の掃除や、つけ置き用洗浄液として活用することもできます。たとえば、洗面器にお湯とセスキ炭酸ソーダを入れて歯ブラシやスポンジをつけ置きすれば、除菌・消臭効果も得られます。使用後はしっかり水で洗い流すようにし、金属製品や木製品など、アルカリに弱い素材には使用を避けるのがポイントです。
このように、セスキ炭酸ソーダは自然由来で安全性が高く、汚れに対して幅広い効果を持つ掃除アイテムとして非常に優秀です。重曹やクエン酸と併用・使い分けをすることで、家庭内の様々な掃除に柔軟に対応できるのが大きな魅力です。
風呂掃除での使用方法
浴槽の掃除における効果
浴槽の汚れの多くは、皮脂や湯垢といった酸性の汚れが原因です。セスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性であるため、これらの汚れに対して非常に高い洗浄力を発揮します。
使い方は簡単で、セスキ炭酸ソーダを水に溶かしたスプレーを浴槽全体に噴霧し、数分置いてからスポンジでこすります。
汚れがひどい場合には、40℃程度のお湯にセスキを溶かして浴槽を満たし、1時間程度つけ置きする方法も有効です。これにより、汚れがふやけて落ちやすくなります。清掃後はしっかり水で洗い流すことで、残留物もなく清潔に保てます。
カビやヌメリの除去方法
お風呂場で悩まされる黒カビやヌメリも、セスキ炭酸ソーダを使うことで軽減できます。
セスキは殺菌効果こそ強くありませんが、皮脂や石鹸カスを分解する力があるため、カビの養分となる汚れを取り除くことで発生を抑制できます。床や壁、排水口付近にスプレーしてからブラシでこすり、シャワーで流すという使い方が効果的です。あらかじめ換気をして湿気を逃がすことも、カビ予防には欠かせません。定期的にセスキで掃除を行うことで、カビやヌメリの発生を防ぎ、清潔な浴室を保つことができます。
風呂の水アカ除去方法
水アカはアルカリ性であるセスキ炭酸ソーダでは落としにくい場合がありますが、皮脂や石鹸カスと混ざった複合的な汚れであれば効果を発揮します。
水アカが頑固な場合には、まずセスキスプレーで皮脂などの酸性汚れを落とし、その後にクエン酸スプレーを使用することで、アルカリ性のカルシウム汚れを中和して除去する「w洗浄」が有効です。鏡や蛇口などの白いウロコ状の汚れにもこの手順が有効で、セスキで油分を除去してからクエン酸で水アカを溶かすことで、ピカピカの状態を取り戻せます。使い分けのコツをつかむことで、浴室掃除の効率が格段に向上します。
キッチンでの活用法
油汚れの落とし方
キッチンにおける代表的な汚れといえば、調理中に飛び散る油汚れです。コンロ周辺や換気扇、レンジフード、壁面などに付着する油分は、時間が経つと酸化してベタつき、落とし難くなります。
セスキ炭酸ソーダはこのような酸性の油汚れに対して強い洗浄力を持つため、非常に効果的です。
使用方法は、水500mlに対して小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを溶かしたスプレーを作り、汚れ部分に直接吹きかけて数分置きます。その後、マイクロファイバークロスやスポンジで優しく拭き取ると、油分が浮き上がって落としやすくなります。頑固な汚れには、少し温めたスプレーを使うと効果がさらに高まります。
三角コーナーの掃除
生ゴミを入れる三角コーナーは、悪臭やぬめりの温床になりがちです。セスキ炭酸ソーダは、そうした生ゴミ由来の酸性成分に働きかけて臭いやぬめりを軽減する効果があります。
三角コーナーを水洗いし、大まかなゴミを取り除いた後、セスキスプレーを全体に噴霧します。数分放置した後、ブラシでこすり洗いをし、流水でしっかりすすぐことで清潔な状態に戻せます。
粉末のセスキをお湯に溶かしてつけ置きをすることで、除菌・消臭効果も期待できます。日々のこまめな掃除に取り入れることで、雑菌の繁殖を防ぎ、衛生的な状態を保つことができます。
排水口の洗浄方法
キッチンの排水口は、食材カスや油分、石鹸カスなどが蓄積しやすく、悪臭や詰まりの原因となります。セスキ炭酸ソーダは、こうした汚れを分解する力があり、定期的に使うことで排水口の清潔さを維持できます。
洗浄方法としては、まず排水口のゴミ受けやパーツを取り外しておき、汚れを軽く落とします。その後、排水口に直接セスキの粉末をふりかけ、50℃前後のお湯をゆっくり流し込みます。泡立ちはほとんどありませんが、内部で反応が起こり、ヌメリや汚れを浮かせて分解します。
さらに念入りに掃除したい場合は、セスキ炭酸ソーダと酸素系漂白剤を組み合わせて使うことで、除菌効果も期待できます。仕上げに流水ですすぎ、パーツを元に戻せば完了です。
その他の掃除用途
トイレの掃除での効果
トイレ掃除においてもセスキ炭酸ソーダは有効です。
便器内部に付着する尿石や黄ばみの原因は、主に酸性成分です。これに対して弱アルカリ性のセスキ炭酸ソーダは中和・分解作用を発揮します。セスキスプレーを便器の内側やフタ、便座に噴霧し、5〜10分ほど放置してからブラシでこすり洗いをします。
特に便座裏やフタの隙間は、見落としがちな汚れが溜まりやすい箇所なので、念入りにスプレーし、柔らかい布などで丁寧に拭き取りましょう。また、床やタンクの表面にも使用可能で、手垢やホコリといった酸性の汚れをスッキリ落とせます。
カーペットの汚れを落とす方法
カーペットの汚れもセスキ炭酸ソーダで対応できます。ジュースのシミやペットの粗相、皮脂汚れなどの酸性汚れに対し、セスキ水を使って部分的に処理します。
目立たない箇所で変色しないかをテストし、問題がなければ、セスキスプレーをシミのある部分に噴霧します。数分間放置した後、清潔なタオルやスポンジで押さえるようにして汚れを吸い取ります。強くこすると繊維を傷める恐れがあるため、優しく押さえることがポイントです。その後、乾いた布で水分を吸収し、自然乾燥させれば完了です。においが気になる場合は、重曹と併用すると効果が高まります。
衣類の洗濯への活用
セスキ炭酸ソーダは洗濯の下処理としても優秀です。特に襟や袖口の皮脂汚れ、汗ジミ、黄ばみなどに高い効果を発揮します。
洗濯前にセスキスプレーを汚れ部分に吹きかけ、10分程度放置してから通常通り洗濯機で洗濯すると、汚れが落ちやすくなります。
粉末のセスキを大さじ1〜2杯ほど洗濯槽に直接入れることで、洗剤の補助としても活躍します。肌にやさしいため、赤ちゃんの衣類や敏感肌用の衣類にも安心して使えます。ただし、ウールやシルクなどアルカリに弱い素材には使用を避けるようにしましょう。
漬け置きの効果
セスキ炭酸ソーダの漬け置き洗いは、頑固な汚れや臭いの除去にとても効果的です。
基本的な方法としては、洗面器やバケツに40〜50℃のお湯を入れ、セスキ炭酸ソーダを大さじ1〜2杯加えてよく溶かします。そこに掃除したいアイテム(食器用スポンジ、まな板、布巾、衣類など)を入れて30分〜数時間程度つけ置きします。
油汚れや皮脂、食べ物のニオイが染みついた布製品にも有効で、除菌・消臭の両面で効果を発揮します。使用後はしっかりと水で洗い流すことが大切で、特に金属製品などは長時間の漬け置きによる変色に注意が必要です。
まとめ

いかがでしょうか。
このセスキ炭酸ソーダは、かなり幅広く活用できるのではないでしょうか。
私がセスキ炭酸ソーダを使い始めたきっかけは、「できるだけ安心・安全な掃除がしたい」と思ったことからでした。市販の洗剤の成分が気になり始めて、いろいろ調べるうちに出会ったのが、このナチュラルクリーニングの定番アイテム。
最初は半信半疑だったんですが、実際に使ってみてびっくり。キッチンの油汚れや浴室のヌメリなんかも、スプレーして拭くだけでスッと落ちるんです。
スプレーボトルにセスキを溶かしておけば、トイレ掃除にもそのまま使えて本当に便利。排水口や三角コーナーの除菌・消臭にも使っていて、臭いが気にならなくなりました。壁や便器の拭き掃除にも使えて、家じゅうこれ一本でかなりまかなえます。重曹やクエン酸と組み合わせると、さらに使える場所が増えるので、掃除がちょっと楽しくなりました。
ただ、アルミ製のものやデリケートな素材には使えないので、そのあたりはちょっと気をつけています。でも慣れれば難しいことはなくて、「安全でちゃんと汚れも落ちる」っていうのが本当に心強いです。今では我が家の掃除の相棒ですね。